desi-kamo’s diary

単なる渾沌形独り言

   □自然の力□

 

 

夏の贈り物

私にくれたいちじくの木

秋と冬と春が流れた

 

 

いちじくの木は

一番寒いころ剪定される

 

 

薄灰色の樹皮の表面

わずかに膨らむ一番下の新芽

八重桜が終わるころ元気に芽吹く

 

 

新芽の先の枝は

スッパリ切り落とされる

 

 

まあ!

たくましき命の残骸!

嬉しい驚きのいとおしさ

 

 

夏の脱け殻

七日の命の吟遊詩人

秋と冬と春が流れた

 

 

いまだにそれは

力一杯幹にしがみついていた

 

 

 

 

  □ノスタルジア□

 

 

いっそのこと

 

 

泣いて・・・しまいましょうか

まだ 桜も散らぬというのに

 

 

いっそのこと

 

 

諦めて・・・みましょうか

まだ 月も満ちぬというのに

 

 

庭の隅っこの 古い古い小さなお墓には

思い出をぎっしり紡いでくれた 懐かしい子達が眠ってる

 

 

ほら 柔らかな毛が手に触れたでしょう?

懐に飛び込むのが上手い三毛猫と 傍らに寄りかかるのが上手い白い犬と・・・

 

 

そういえば 汗ばむような陽気にほっぺもおでこもトマト色に染め

息を切らしてかけ戻って来たのを覚えてるでしょう?

新品の赤いランドセルを下ろして

玄関先の板場に眠り込んじゃった子・・・だあれ?

 

 

春眠の つかの間の走馬灯

 

 

粗い粗い映像は まるで8ミリ映画のように

昼下がりのリビングを 駆け抜けていきました

 

 

 

 

 

 

 

 

   □悪魔の証明(証明できない法則)□

 

 

眠れない夜に ぼんやりと星空を見上げていたら

風が揺れるのを感じた

 

 

斜め後ろに来た 軽やかな存在はいったい何か・・・

星の鼓動が どんな形だか知ってる声は教える

 

 

神様の肋骨と背骨が 全宇宙のドームを支えてて

星や塵を浮かべてるんだと

 

 

地球も遥かな銀河もブラックホールも 何かの向こう側にある見えない星も

みんな神様の腹ん中で拍動してる

 

 

人も周回軌道の彗星もホワイトホールも私たちの宇宙とは別の宇宙でさえも

何もかも神様の腹ん中で生まれ そして死んで行く

 

 

なぜなら

神様は宇宙の あらゆる総ての法則だから

 

 

 

   □スティングの言葉を君に□

 

 

「死について考えを巡らせる中で

人はとても重要な哲学を学ぶ。

成功の絶頂にいる時には学べない。

 

 

華やかな成功 周囲の甘い言葉

何千人もの観客が 自分の曲を歌うことに

酔いしれてしまう。

 

 

哲学を学ぶのは 人生を振り返った時だ。

もう歌えなくなるまで 歌い続けるよ。

 

 

この スティングの言葉・・・君に 贈ります

 

 

今の君にふさわしいメッセージのようで・・・

もし 届けられるものなら 

14日のためより 24日のための贈り物に

 

 

選ばれた者にしか味わえない さまざまの喜怒哀楽

ひたすら地に喘ぎ宙に迷う こんな私にだって想像できる

 

 

与えられるものと失うもの 掴むものと手離すもの

 

 

誰でもしっかり その手に握り締めた地図のどこか孤独の淵 困難の時

天に試されるかのような それとも自ら望み求めて行くような

 

 

誰もがその手 地図のしわを慈しむようにのばす

ちっぽけで偉大なるその命の 今を紡ぎ明日を編む

僅かな希望を蒸留して 何度も何度も夢を結晶化させる

 

 

君も我らも 未来に向かうもの

ひたすら歩むために在る命

 

 

小さな共通の点と点を結び合うもの

 細やかな温もりを感じ合うもの

   □よろこび探すひと□

 

 

足跡も残らないし

命も残さないし

形もないし。

 

 

水でもないし

火でもないし

土でもないし。

 

 

風らしいというのに

音もたてないし

香りも生まないし。

 

 

悲しむでもないし

苦しむでもないし

怒るでもないし。

 

 

おまえは

おまえは

いったい何者!!

 

 

鏡の中で

よく見知った顔が

深いため息ついてる