例えば隣で挨拶しあっても
赤い楓は星条旗に唾するのか
紳士のふりしながら
自由平等博愛は背を向けるのか
貿易を頼りに利益をはじく母の
勤勉情熱名誉は地に落ちたのか
素知らぬ顔で傍らに立ちながら
喉笛をナイフで掻き切ることも厭わないのか
裏切りは世の常としても
銃口を向け合う友軍同士の構図は赦されない
友軍の危機を見て見ぬふりも赦されない
巨人の足下に幾つもの秘密地下基地が存在するというのか
大量の闇に蠢くものが抜かりなく潜伏するというのか
有史以来たぶん一、二かと思える狂気の立案者に
狂喜乱舞の結末が与えられるなら
先史以来最深の暗黒時代になるやもしれぬ
着々と計画を進める
情報を制御しこの世をミスリードする勢力と五星とは
双頭単胴か単頭双胴かあるいは・・・
それらの貪欲さがやがては
自らの牙で自らを食い散らかすことになるというのに
それにしても例えば
こんな辺鄙な景色のなかで
お前は狂人のようになぜ寒き詩を・・・?
寒い笑いが木霊するだけなのに