desi-kamo’s diary

単なる渾沌形独り言

   ■年賀状■

正月といっても

特に何か変わることもない

 

 

昨日までの自分があって

日の呼び方だけが今日になったのだ

昨年までの自分があって

年の呼び方が本年になったのだ

 

 

知らないうちに

生まれ変わっていく体の細胞のように

心だって

気づかないうちに

少しずつは変化しているんだろうけど

 

 

年賀状が幾つか届いた

ありがたい

ありがたいとは思うのだ

 

 

わたしは買ったまま放置の年賀状を前に

溜め息を漏らしてしまう

 

 

その人たちに返すこの者の気持ちは

いま換気不十分である

きっと

筆に陰の気がのる

 

 

めでたい時節には

心からの

陽の気で満ちた言葉を発しなければならぬ

 

 

陽の気を装うことは出来ても

誰にも見えぬこの気の曇りで

人の陽を汚すのは好ましくない

 

 

澄んだ空気で心が満ちたら

筆をとることにしよう

 

 

気持ちよい挨拶ができるまで

ほんのしばしの猶予をいただこう